これは、OSやアプリケーションが接続されている液晶ディスプレイのドット数を認識することは可能でも実際のピクセルサイズ(色を表示できる点の大きさ)まで認識することができないためだ。
Windowsマシンのモバイルノートなどはかなり小さい画面でドット数の多いものも存在する。 これらは普通のデスクトップPCよりも1つの点の大きさがかなり小さい。
ところが、Apple(Mac)の場合はちょっと状況が違う。 一社でソフトとハードをコントロールできるのでドットサイズを知ることができる。 (ただし、Mac miniやMac Proを除くモニタ一体型の機種のみ)
10.7Lionに標準で用意されているプレビュー.app(Preview.app)で「環境設定...」を開くと「イメージ」と「PDF」ペインの中に「100%スケールの定義」という項目が用意されている。 ここにある「画面上のサイズ=プリント出力上のサイズ」を選んでおけば、A4用紙用で作った書類はA4用紙のサイズでプレビュー.appで確認することができるようになる。 実際に液晶にA4用紙をあててみるとほぼ同じサイズとなっていることが確認できる。
「1ポイント=1ピクセル」という項目は、1ポイントが一応1/72インチとなっているので、「1つの点の大きさが1/72インチ(約0.35mm)と考えて表示します」という意味になる。
(MacOSのシステムdpiが72dpiなので)
ちなみにこの「1ポイント=1ピクセル」というのがExcelなどにある「表示倍率100パーセント」というものだ。
じゃあ、Excelで液晶に実寸表示するには何倍で表示すればいいのか?ということになるので現行機種のデータを元に計算をしてみた。
iMac(21インチ)・・・142倍
iMac(27インチ)・・・151倍
MacBook Pro(17インチ)・・・185倍
MacBook Pro(15インチBTO)・・・179倍
MacBook Pro(15インチ)・・・153倍
MacBook Pro(13インチ)・・・158倍
MacBook Air(13インチ)・・・177倍
MacBook Air(11インチ)・・・188倍
おまけで
PowerBookG4 Ti(15インチ)・・・141倍
誤差は多少あるが、これでほぼ実寸表示ができる。
ただし、印刷倍率が100パーセントのときのみ印刷結果が画面と同じになるということであり、Excelなどの「自動調節」機能で印刷倍率を変更してしまうと結果は違ってきてしまう。