Android OSを採用したスマホを各社が作り出したときから、消耗戦になることは各社内部では分かっていたことではないのだろうか。 結局、どこの電機メーカーも一般的な部品で何処かの企業に組立てをさせて、それを認定しているだけといっても過言ではない状態になっているように思う。 ハードを構成する部品はほぼ共通、OSも共通となれば色・形や仕様の微妙なバランス取り程度でユーザーエクスペリエンスに違いをもたせる程の差を作るのは難しい(今のPCの状態を考えれば絶対に想像できたはずだ)。 そのバランスも他のメーカーにある機能はすべて網羅しないと不安という気持ちから「全部入り」がマストなようになってしまっている。 購入者自体も特別な魅力でもない限り「全部入り」が無難かな?と思ってしまっているように思う。
そんな中でIGZO液晶を搭載したSHARPは良い結果をだせたようだ。 つまり、差別化ができたということだと思う。(でも、長続きはできそうにない)
SONY(国内メーカーというべき?)も結果はよかったようだが、これはまだSONYという「ブランド」の力がスマホ購入者層に効果があるだけなような気がする(根拠があるわけではない)。 ブランドは「カッコイイ」とか「高級だ」といったイメージではない(ブランドを構成する1つの要素にすぎない)。 製品で購入者を裏切らず信頼を得続けるということで得られる力だ。 つまり、製品を買った人が満足をしなければ、ブランドはなりたたない。 この「満足」というのが厄介だとも思う。 「特に不満は無いよ」は満足というには足りない。 次の一回で「イマイチかな?」と思うようなことがあれば、たちまち「ブランド」は成り立たなくなる。 逆に大きな満足を一度でも得ていれば、数回の「イマイチ」程度なら目をつむってくれることもあるとは思う。
そういう意味で今の国内電機メーカーのブランド力は随分下がったのではないだろうか・・・。 少なくともここ最近で大きなヒットをだせている会社は少ないように思う。 過去の良いイメージを持ってくれている世代は随分と高齢になりつつある。 そうなると若い世代が使うガジェットでのブランド力は無いに等しい。
少なくとも「長く続いている大きな会社の社名」が付いている程度では積極的な選択対象にはしてもらえそうもない。 どれも似たり寄ったり。
個人的な想像だが(今までもすべてそうだが)GoogleはPCでのWindowsのような存在にさせるためにAndroid OSを作ったのではないような気がする。
iPhoneが現れた時期においては、Googleは検索などのサービスを使ってもらう機会を増やしたかっただけで、それが別にAppleのiPhoneでも他のものでもよいと思っていたのではないだろうか?(実際この頃、GoogleはiPhoneに積極的な強力をしている) ただ、iPhoneを見た時に業界の大きな変化が想像でき、その影響力が大きくなりすぎるとハードという「Googleサービスの入り口」をガッチリつかまれるのがマズイという危機感から、変化のスピードに数年では付いていけそうもない各電機メーカーに「手助け」をしようとした程度だったのではとも思う(それがAndroidOS)。
ところがMicrosoftの動きの遅さとPCでの他力本願な習慣から、各電機メーカーはAndroidにWindowsのような存在になることを期待してしまった(多分、メディアや一部ユーザも)ということに思える。
そのような食い違いから、今のAndroid OSの断片化問題やOSのアップデートに各機器がついていけない問題につながっているように思えてならない。
元々はGoogleはAndroid OSを採用しているメーカーに「もっと自分たちで(みんなで)頑張って成長させていけよ!」と言いたいんじゃないかとさえ思える。(今は方針転換しているように見えるが)
今、PCの世界でもスマホの世界でも部品レベルでの各メーカーの差なんてあるのだろうか? 数を供給しようと考えると差別化できるほどの「特別な部品」はよほど自信と覚悟がなければ用意できそうもない。 今の状況であればソフトウェアが一番差別化できる要因のはずだ。 AppleもPowerPCをCPUに採用していた時代にイタイ目にあっている。 だからAppleはiPhoneに特別ずば抜けた部品は使わずソフトウェアで特徴を出している。(Retinaディスプレイは絶対的な自信があったから他に先駆けて先行投資したのだろうが)
これからはハードに差がない以上、ソフトウェア(OSとかだけではなく顧客へのサポートも含めて)を軽視して外注に丸投げしているところは生き残れないのではないだろうか・・・。 といっても今から地道に積み上げていく程の時間と忍耐と体力があるかどうかは分からないが。
0 件のコメント:
コメントを投稿