2020年6月24日水曜日

MacBook Pro 15″ early 2013が熱暴走 対策したら、外部GPUが壊れたと思っていたのに安定動作?

この機種の経緯も含めて今回の修理の記録を書いておく。

このMacBook Proはディスクリート GPUのGeForce GT650Mを動かすと突然カーネルパニックを起こす。 Appleの正規代理店に持っていって判断してもらうとGPUが壊れていると言われて、諦めてgfxCardStatus,v2.4.4iを入れmacOS Sierra 10.12.6で運用していた。

そして、今回の突然の画面のブラックアウト。 正直完全に壊れたと思った。 ディスクリートGPUを使っていない以上、CPUのIntel HD Graphics 4000が壊れたと考えたからだ。 再起動を試みるも立ち上がってはすぐに落ちる。 そして、やや諦め気味で放置し、時間が経ってから思い出したように電源を投入すると立ち上がった。 負荷をかけなかったら使えるか?と考え色々するも一度落ちるとしばらくまともに起動できなくなる。

で、気づいたことは、時間が経つと確実にデスクトップの表示まではたどり着くということ。 つまり、冷めたら動く?と考えた。 熱暴走?? ということで、HWMonitorというアプリケーションを入れ各部の温度を観察する。 するとPECI CPUの温度が高温80度を超える頃になると落ちているように見えた。 では強制的に冷却してみようと思い、Macs Fan Controlをインストールして内臓ファンをガンガン回してみた。 ところが、思うように温度が下がらない。 ファンの状態が悪いのか? ゴミか? とか考えて、5ポイントペンタローブドライバーをAmazon.comで購入して裏蓋をあけてみる。 中をみるとゴミはさほどない。 裏蓋無しなら冷えるか?と考えて、そのままで起動させてみるも温度はさほど下がらない。

こうなると、冷えない原因はヒートシンク(ヒートパイプ)かCPUとGPUの熱伝導グリス? と考えた。 いままで、何度か他の機種でmacの分解はやっているが、ヒートシンクを外してグリスを塗り直した経験はない。 色々調べるとグリスの再塗布は意味がないとか色々見つけるも、グリスだけで治ることもあるという情報もある。 これは、ダメ元でやってみるかと思い、Amazon.comでドイツ Thermal Grizzly オーバークロック用特別設計高性能熱伝導グリス Kryonaut 1gを購入。 iFixtiの情報をたよりに分解してみる。

ヒートシンク(ヒートパイプ)を外し、グリスを観察してみるとダイ表面に接触している部分は柔らかい感じはするが、外周部は結構カリカリになっている。 樹脂製のヘラで今ついているグリスを可能な限り取り除き、ネット上の情報を元に綺麗に拭き取ってみる。

MacBook Pro 15″ early 2013 CPU GPU
ヒートシンク(ヒートパイプ)を取り除いた状態
MacBook Pro 15″ early 2013 ヒートシンク
ヒートシンクのダイに接触していた部分

そして購入したグリスを塗り、ラップを巻いた指で均一にならしてヒートシンクを元の状態に戻すように組み立てた。

MacBook Pro 15″ early 2013 冷却グリス
塗って、ラップを巻いた指である程度ならした状態 こんな感じで良いのかは不明

そして、再起動。 問題なく動いている。 温度センサーの値を見てみると微妙ではあるが90度近くにはいっていない気もする。 上手くいったか? ついでにSMCリセットもしておく。 SMCはファンやその他の熱管理機能を司っているらしいので。 そして、Macs Fan Controlは自動にしておいて余分な事はしないでおいた。 これで、落ちなくなれば万々歳。

しばらく動かしてみるが、温度が90度近くになっても落ちないし、ファンも高回転では回らない。 もしかして、治った? となると、ディスクリートGPUを動かしても落ちなかったりして・・・という期待がふつふつと。

ということで、gfxCardStatusを自動切り替えにしてみる。 そして、グリスの再塗布前は必ず落ちていたAppleの Mail.appを立ち上げてみる。 落ちない。 写真.appを立ち上げてみる。 落ちない。 Parallels Desktopを立ち上げ、macOS10.8を動かしVectorWorksを動かしてみる。 gfxCardStatusの表示をみると確実にGeForce GT650Mに切り替わっている。 おや?落ちないし、3Dレンダリングも速い。 もしかして、問題が全部解決したとか・・・。  GPU自体が壊れているわけではなかったとか・・・。 ふふふふ。 期待していいんだろうか。 しばらく様子見。

オーブンで焼かなくてよかった・・・(しみじみ)。

追記:Parallels Desktopdeの仮想環境でWindows10を動かしていても落ちない。 同時に仮想環境で10.8を動かし、モニターの外部出力を利用して、そこでVectorWorks2011を動かしても落ちていない。GeForce GT650Mはもちろん動いている。 温度をモニターして、一時的に100度近くになっていても、落ちない。 この状況だとPECI CPUとPECI GPUの温度は80度弱。

完全復活? やったー、でもSMCリセットだけでも何とかなっていたりして・・・。

 ディスクリートGPUが壊れていなかったのが嬉しい。 単に排熱ができなくなっていただけだったのか。 これで長く使えそう。 オークションで買えたのもお得だった。

追記:さらなる負荷をかけてみようと思い、OSを10.15.5 Catalinaにアップし、フォートナイトをインストールしてみる。 動かすと温度は100度オーバー。 ちなみに動作はカックカクで、まともに操作できない。 で、結果はというと一度落ちた。 その後、しばらく電源を切った状態で放置冷却。 起動させたら普通に立ち上げることはできた。 ん〜これをどう捉えるか。 単なる熱暴走と考えるべきか・・・。

追記:一度は落ちたが、その後は安定動作中。 よほどの負荷をかけない限りは落ちなさそう。 90度近くになっても、冷却ファンはさほど高回転で回らない。 意識的に負荷をかけない限りPECI CPUとPECI GPUの温度は60度程度で済んでいる。 今までの不安定さは何だったのかという感じだ。 一度、画面がブラックアウトしたのも、負荷のかけ過ぎによる熱暴走だったのかも。

Parallels Desktop15でWindows10 & macOS10.8とChromeを起動中の温度

追記:2020/10
結局GPUが死んでしまったようだ。 画面がモザイク状になって表示されるようになってしまった。 こうなっては、gfxCardStatusで騙し騙し使うしかない。


0 件のコメント:

コメントを投稿