2013年9月4日水曜日

Word for Mac 2011 グラフィックアプリケーションを使ったことがある人がハマりそうな罠

書類を作る手順は人それぞれだ。

写真や図が配置された書類を作ろうと考えると大きく2つの手順に別れると思う。


  • 文章を入力してから写真や図を配置していく人
  • 写真を配置してから隙間を埋めていくように文章を入力する人

個人的な印象としては、完成した状態をイメージする後者の手順の方が自然な気がする。 特に、ドロー系のアプリケーションを少しでも使ったことがある人であれば尚の事その傾向が強いのではないだろうか? ※ 手書きでスケッチをしてから作る手順だってそうだろうし

で、Wordでもそのような書類を作るだけの十分な機能があるわけだが、写真の後で文字を入れる方法をとろうと考えると非常に難しいというか無理がある。

それは写真や図やテキストボックスも段落に属しているからということだ。

基本的にWordでそのような書類を作る場合は、まず文章ありきだと感じた。

ということで、試しに画像を先に配置するイメージで書類を作り始めてみた。

完全に何も入力されていない書類は改行コードが一個あるだけだ。 そこにメディアブラウザの素材を数個ドラッグ&ドロップしてみる。 すると、大きな写真が一列に並ぶだけだ。 それも、大きいので実際は横並びなのだが、縦並びに見える。 もし、素材の大きさがバラバラであれば一見して一列に並んでいるとも理解できないかもしれない。

ここで先ほどの写真を自由に配置してから文字を入れるという手順で考えると、この時点でデフォルトの設定では無理が出てくる。 それは、図の書式設定の「レイアウト」が「行内」となっているためだ。 特に事前の情報でWordでも写真を自由な位置に配置できると聞いていれば混乱必至だ。

ドロップした写真のコンテキストメニューを表示し、図の書式設定を選択し、出てきたウインドウのレイアウトを確認する。

折り返しの種類で「前面」を選択すれば、段落から開放され、当初思い描いていたほぼ自由なレイアウトができるようになる。 この設定はアンカーだけを段落に置き去りにして画像部だけを動かすようなイメージだ。 
このスクリーンショットではイチゴを一番初めに前面配置にしたために、パンとパプリカが段落の先頭に寄ってきてイチゴの下に滑り込んだ状態となっている。 この状態も図は段落内(行内という言葉が使われているが・・・)にあるということを理解していなければ、理解できない挙動かもしれない。

まあ、「文章から先に入力してね!」、とか「Word起動直後のテンプレートを使ってね!」ってことなのかもしれないが、どのテンプレートもピンとこない。 というかゴチャゴチャやり過ぎていて好みに変更するぐらいなら一から作った方が早そうに見えると考えるだろうし、プレビューが小さすぎてよく分からないとも思う。

 ※ 初心者というかちょっと使いたいだけの人なら、「もっと簡単なのでいいのに・・・」と言いそうなものばかりだ。

ところで、このデフォルトで「行内」という設定は適切なのだろうか・・・。 色々な歴史的経緯はあるのかもしれないが、正直分かりにくいと思う。 WordがDTPソフトではなくあくまでもワープロということなのかもしれないが、直感的ではないと感じる。

それと、リボンインターフェイスにも疑問がわく。 この折り返し設定などは、コンテキストメニューからの図の書式設定を呼びだす以外にも、リボンに「図の書式設定」が出てくるのだが、リボンは「ツールバー」なのか「プロパティバー」なのかはっきりしない。 多分両方をかねているということなのだろうが、混在しすぎて分かりにくく感じる。 ダイアログウインドウで設定するにしても、設定項目が多いというのもあると思うが階層が深すぎると感じる。 ツールバーとプロパティウインドウは別にして、一見して視界に入るようにすべきなのではないだろうか・・・。 何も無いところからヒョッコリと現れるリボンタブも十分に知っている人にしか通用しない。 今やっている操作に関係のない項目で選択できないオプションであっても常にそこにあると見せることでユーザーは使いながら自然と記憶して操作できるようになっていくのでは?と思うのだが・・・。 



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